ファンタジーS
2018/11/3 京都競馬場 芝1400m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−1−3−5]で2連対。前走芝1400mを勝った馬は[0−0−0−3]で全馬4着。前走芝1200mは[0−0−2−0]、芝1400mは[0−1−0−3]。2番人気は[1−0−1−8]、3番人気は[0−1−3−6]で各1連対のみ。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が3連対。最近5年の馬連は57倍、200倍、61倍、102倍、26倍でかなり荒れている。

連対馬20頭のうち13頭が前走連対。残る7頭は前走OP以上で6着以下に負けていた。前走OP以上なら着順は問われない。前走500万条件は勝ち馬[0−0−0−6]、2着馬[0−2−1−5]、3着以下[0−0−0−25]で2着馬以外不振。6番人気以下で連対した8頭のうち5頭にOP以上で5着以内があり、前走OP以上に出走していた。この時期の2歳重賞はOP以上の経験が問われる傾向。

ダノンファンタジーは東京芝1600mで2着に負けたが、勝ったグランアレグリアは次走サウジアラビアRCを制した。前走阪神芝1600mの未勝利戦は好位からメンバー2位の34.4秒で抜け出し1分35秒9で2馬身差で圧勝。直線では軽く仕掛けただけで最後は流す余裕があった。セレクトセールで9,720万円で取り引きされたディープインパクト産駒。中内田厩舎は昨年ベルーガで制している。

レーヴドカナロアは札幌芝1500mの新馬戦を後方からメンバー最速の34.8秒で差し切って1分31秒8で優勝。不利な大外枠から大外をブン回し、最速上がりで差し切った。4コーナーでは逆手前で走っていたように若さが残るが素質は高い。レーヴディソール、レーヴィミストラルの半妹でロードカナロア産駒。9月以降の重賞でルメール騎手は[10−3−1−1]。勝てば斉藤崇厩舎は重賞初制覇となる。

京都芝内1400mの新馬戦を勝ったレッドベレーザ、函館2歳S2着馬ラブミーファイン、新潟芝1400mの新馬戦を圧勝したベルスール、前走ききょうS3着のジュランビルなど。レッドベレーザは新馬戦を中団からメンバー2位の34.5秒で差し切って1分22秒6で優勝。チューリップ賞5着馬レッドランディーニの全妹。Cデムーロ騎手は昨年のファンタジーSをベルーガに騎乗し直線一気で勝っている。

ラブミーファインは前走札幌2歳Sで好位から伸び切れず8着。先行してしぶとい脚を使うレース巧者。積極策で粘り込むか。ベルスールは新馬戦を2番手から抜け出して3馬身半差で圧勝。ベルルミエールの全妹で半姉ヴゼットジョリーは新潟2歳Sを勝っている。ジュランビルは新馬戦の向こう正面で大きな不利があったが、最後までしっかり伸びて差し切った。速い流れで上がりの掛かるレースになるかがカギ。


レース回顧

2018年11月 3日(祝) 5回京都1日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第23回KBS京都賞ファンタジーS
2歳・オープン・G3(馬齢) (牝)(国際)(指定)  芝 1400m・外   9頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  4  ダノンファンタジー 牝 2 川田将雅  54  1.21.8 33.8  1 460 (栗)中内田充
2 1  1  ベルスール         牝 2 田辺裕信  54  1.22.1 34.3  4 446 (栗)今野貞一
3 3  3  ジュランビル       牝 2 和田竜二  54  1.22.1 34.5  6 462 (栗)寺島良
4 5  5  ラブミーファイン   牝 2 池添謙一  54  1.22.2 34.4  5 438 (栗)田所秀孝
5 8  9  レッドベレーザ     牝 2 C.デム  54  1.22.2 33.9  3 422 (栗)石坂正
6 8  8  エレナレジーナ     牝 2 藤岡康太  54  1.22.6 34.3  8 410 (美)加藤征弘
7 7  7  ヴァニラアイス     牝 2 幸英明    54  1.22.6 34.9  7 442 (栗)高柳大輔
8 6  6  レーヴドカナロア   牝 2 ルメール  54  1.23.1 35.1  2 440 (栗)斉藤崇史
9 2  2  カシノティーダ     牝 2 高倉稜    54  1.25.6 38.0  9 484 (栗)田所秀孝
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LAP :12.4-11.3-11.8-12.1-11.5-11.3-11.4
通過:35.5-47.6-59.1-70.4  上り:69.4-58.1-46.3-34.2  平均:1F:11.69 / 3F:35.06
単勝   4 \150 
複勝   4 \110 / 1 \180 / 3 \260 
枠連   1-4 \600 (3) 
馬連   01-04 \700 (3) 
ワイド 01-04 \270 (3)/ 03-04 \400 (5)/ 01-03 \1310 (14) 
馬単   04-01 \930 (4) 
3連複 01-03-04 \2370 (8/84) 
3連単 04-01-03 \5890 (19/504) 

ダノンファンタジーは中団の外からメンバー最速の33.8秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分21秒8。カシノティーダが逃げて前半3F35.5秒、5F59.1秒。ダノンファンタジーは初の芝1200mで中団から差すレースをしたが、全く問題がなく能力の違いを見せつけた。新馬戦を1分33秒9で走ってタンタアレグリアに0.3秒差の2着に入ったのはダテではなかった。馬体のバランスが良く、相馬眼的に走る馬独特の雰囲気を持った馬。次走は阪神JFに向かう予定。タンタアレグリアは朝日杯FSのため、かなり人気を集めそうだ。

ベルスールは4番手からメンバー3位の34.3秒で伸びて0.3秒差の2着。1枠1番から道中内をロスなく回り、直線で外に持ち出して伸びてきたが、ダノンファンタジーにあっさり交わされた。新馬戦は2番手から抜け出して圧勝したが、今回は好位に控えるレースをし結果的に切れ負け。持ち前のスピードを生かす手もあったが、馬体12キロ増が示すように緩い仕上げ、かつ今後に向けてのレースをしたようだ。まだ馬体の線は細めだが、鍛えれば走ってきそうな馬。次走は阪神JFに向かう予定。前に行く強気なレースをすれば激走があるかもしれない。

ジュランビルは2番手から直線で先頭に立ち、ラブーミーファインとの叩き合いを制し0.3秒差の3着。勝負根性があり、追って味のあるタイプ。新馬戦で大きな不利を克服して勝った馬が根性を見せた。切れより地力タイプ。もっと流れが速くなってタフなレースになった方がいい。

レッドベレーザは最後方からメンバー2位の33.9秒で追い込んで0.4秒差の2着。最後は外から鋭く伸びてきたが、位置取りが後ろ過ぎた。体型的に距離が延びると詰めが甘くなる可能性がある。Cデムーロ騎手で3番人気。レーヴカナロアはルメール騎手で2番人気。外国人騎手は人気になるため、うまく利用したい。



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