セントライト記念
2018/9/17 中山競馬場 芝2200m

レース展望

菊花賞トライアル。過去10年で1番人気は[3−2−1−4]で5連対。関東馬[3−1−0−1]、関西馬[0−1−1−3]で関東馬は堅実。関東馬は単勝1〜2倍台なら[3−0−0−0]。2番人気は[2−2−1−5]で4連対、3番人気は[1−2−2−5]で3連対。6〜9番人気は4連対、10番人気以下は1連対。最近5年の馬連は27倍、2倍、133倍、3倍、5倍。最近2年は1、2番人気でガチガチになった。

ダービーから直行した関東馬は[5−1−1−8]、関西馬は[1−3−2−8]。ダービー10着以下は[2−2−1−6]で4連対。今年ダービーから直行した関東馬は3着コスミックフォース、15着オウケンムーン、16着ジェネラーレウーノ、関西馬は14着グレイル。前走1600万条件は[2−4−1−32]で6連対だが、前走500万条件は[1−0−2−42]、OP特別は[0−0−0−10]で不振が続いている。

レイエンダはルメール騎手で新馬、夏木立賞(500万)、松前特別(1000万)をメンバー最速上がりで3連勝。長期休み明け、キャリア1戦で出走した夏木立賞は後方からメンバー最速の33.6秒で差し切って1分58秒8で快勝。2着ドミナートゥスはその後500万、1000万条件を連勝した。前走松前特別は好位からメンバー最速の34.1秒で抜け出して2馬身差で圧勝。勝ちタイム1分59秒3は函館記念より0.5秒速く今年の最速タイムだった。ダービー馬レイエンダの全弟。今回も1番人気、ルメール騎手であっさりか。

コズミックフォースは[2−1−2−1]で5着以内を確保。京成杯は後方からメンバー最速の35.4秒で追い込んでジェネラーレウーノに0.1秒差の2着。プリンシパルSは好位から抜け出して1分58秒2で優勝。頭差の2着はブレステイキング。前走ダービーは4番手からメンバー11位タイの34.7秒で伸びて0.2秒差の3着。内を通って前に行った馬が有利な馬場&展開を味方に16番人気で激走した。過去10年でダービー最先着馬は[4−2−0−4]、関東馬がダービー4着以内なら[4−1−0−0]で連対率100%。

皐月賞3着馬ジェネラーレウーノ、NHKマイルC2着馬ギベオン、プリンシパルS2着馬ブレステイキング、京都2歳S勝ち馬グレイル、共同通信杯勝ち馬オウケンムーン、前走1600万条件2着のケイティクレバー、前走1000万条件を勝ったタニノフランケル、前走1000万条件2着のダブルフラットなど。開幕週の先週は時計、上がりとも速く高速ラップの持続力が問われていた。ミッキスワローとアルアインで決着した昨年のセントライト記念のラスト3Fは11.7−11.3−11.0秒の尻上がりラップだった。

ジェネラーレウーノは中山芝2000mで葉牡丹賞1着、京成杯1着、皐月賞3着。厳しい展開になった皐月賞は一緒に前に行ったアイトーンは8着、ジュエンヴァルロは15着に終わっている。前走ダービー16着は不甲斐なかったが、得意の中山で変わり身に注意。ギベオンは毎日杯がブラストワンピースに0.3秒差の2着、NHKマイルCがケイアイノーテックにクビ差の2着。春はNHKマイルCを使ったが、秋は芝2200mにセントライト記念に使ってきた。距離延長、Mデムーロ騎手から戸崎騎手に乗り替わる点がどう出るか。

ブレステイキングはフリージア賞でギベオンに0.1秒差の3着。プリンシパルSではコスミックフォースに頭差の2着。重賞実績馬を相手に差のないレースをしている。前走500万条件は中団から早めに動いて1分59秒3で快勝。Mデムーロ騎手とは2戦2勝で好相性。グレイルは皐月賞で最後方からメンバー最速の34.8秒で追い込んだ0.6秒差の6着まで追い上げた。ダービー14着の後、右第1指骨剥離骨折が判明。乗り込んでいるが、どこまで仕上がってくるか。過去10年で6番人気以下が5連対。今年も人気薄の激走がある。


レース回顧

2018年 9月17日(祝) 4回中山5日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第72回朝日杯セントライト記念
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定)  芝 2200m   15頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 3  4  ジェネラーレウーノ 牡 3 田辺裕信  56  2.12.1 35.2  4 506 (美)矢野英一
2 8 15  レイエンダ         牡 3 ルメール  56  2.12.3 34.6  1 486 (美)藤沢和雄
3 2  2  グレイル           牡 3 岩田康誠  56  2.12.5 34.3  6 494 (栗)野中賢二
4 4  7  ブレステイキング   牡 3 M.デム  56  2.12.5 35.1  2 480 (美)堀宣行
5 8 14  オウケンムーン     牡 3 北村宏司  56  2.12.8 34.3 10 446 (美)国枝栄
6 7 12  レイエスプランドル 牡 3 内田博幸  56  2.12.8 34.8 14 506 (栗)吉田直弘
7 3  5  コズミックフォース 牡 3 石橋脩    56  2.12.9 35.5  5 470 (美)国枝栄
8 2  3  ショウナンラーゼン 牡 3 吉田隼人  56  2.12.9 35.1 15 470 (栗)高野友和
9 6 10  トラストケンシン   牡 3 三浦皇成  56  2.12.9 35.1 12 458 (美)高橋文雅
10 4  6  ゼーゲン           牡 3 大野拓弥  56  2.12.9 34.7  9 430 (美)堀宣行
11 5  8  メイショウロセツ   牡 3 田中勝春  56  2.13.1 35.7 13 478 (栗)河内洋
12 5  9 $タニノフランケル   牡 3 幸英明    56  2.13.2 37.6  7 514 (栗)中竹和也
13 1  1  ギベオン           牡 3 戸崎圭太  56  2.13.6 36.5  3 504 (栗)藤原英昭
14 7 13  ダブルフラット     牡 3 津村明秀  56  2.13.8 36.5  8 496 (栗)中竹和也
15 6 11  ケイティクレバー   牡 3 小林徹弥  56  2.13.8 36.8 11 450 (栗)杉山晴紀
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LAP :12.4-10.9-12.3-12.4-12.9-12.0-11.5-11.2-11.6-12.3-12.6
通過:35.6-48.0-60.9-72.9  上り:71.2-59.2-47.7-36.5  平均:1F:12.01 / 3F:36.03
単勝   4 \730 
複勝   4 \200 / 15 \120 / 2 \380 
枠連   3-8 \370 (1) 
馬連   04-15 \900 (4) 
ワイド 04-15 \380 (3)/ 02-04 \1600 (16)/ 02-15 \860 (11) 
馬単   04-15 \2300 (7) 
3連複 02-04-15 \5460 (16/455) 
3連単 04-15-02 \33050 (105/2730) 

ジェネラーレウーノは離れた2番手を進み、逃げたタニノフランケルをメンバー9位の35.2秒で交わし、最後はレイエンダを完封しレースを制した。勝ちタイムは2分12秒1。タニノフランケルが逃げて前半5F60.9秒。6F目から11秒台のラップが3F続き大逃げになった。大逃げする馬がいると離れた2番手につけた馬がなだれ込むことが非常に多いが、ジェネラーレウーノはまさにその形。ただし5番手以内につけた馬が12着以下に惨敗する中、1頭だけ35秒台で上がって押し切ったように心肺機能が高いのだろう。3頭でやり合って厳しい展開になった皐月賞でも3着に粘っている。中山重賞勝ち→皐月賞3着→ダービー10着以下→セントライト記念1着というのはキタサンブラックと同じ。次走は菊花賞。距離延長、長距離輸送と課題はあるが、前に行って自分でレースを作れるのは強み。決め手勝負にならないようにして粘り込むか。

レイエンダは大外枠スタートから中団の後ろにつけ、メンバー3位の34.6秒で伸びて0.2秒差の2着。大逃げする馬がいて隊列が縦長になり、直線に向いたときはジェネラーレウーノとかなり差があった。早めに仕掛けて勝ちに行けば差し切れたかもしれないが、ここが本番ではないだけにルメール騎手は無理しなかったのだろう。元々ルメール騎手は点ではなく線で乗る騎手。デビューからの連勝はストップしたが、今後に向けて上々の内容だった。2着に入って菊花賞の出走権を獲ったが、今のところ次走は未定。勝てば天皇賞(秋)もあったが、神戸新聞杯の結果を見て菊花賞を使うのか判断することになりそうだ。

グレイルは後方3番手からメンバー最速の34.3秒で伸びて0.4秒差の3着。岩田騎手が直線で馬群を捌いて持ってきた。皐月賞でも後方からメンバー最速タイの34.8秒で追い込んで3着とタイム差なしの6着まで追い上げている。左回りの共同通信杯は7着、ダービーは14着に終わったが、右回りでは[2−0−1−1]で上がりは全てメンバー最速。京都では新馬、京都2歳Sを勝っており2戦2勝。次走は菊花賞。今年レインボーラインで阪神大賞典、天皇賞(春)を勝った岩田騎手が内にねじ込んで持ってくるか。

ブレステイキングは中団からメンバー6位タイの35.1秒で伸びて0.4秒差の4着。3着グレイルとはハナ差。直線でレイエンダと一緒に伸びてきたが、最後に一杯になった。休み明けで馬体は10キロ増えていたが太くはなかった。最後に伸びを欠いたのは、休み明けと右回りのせいか。これまでの走りを見ると左回りの方がスムーズな走りをしている。

オウケンムーンは最後方からメンバー最速タイの34.3秒で大外から追い込んで0.7秒差の5着。直線に向いても最後方で掲示板も厳しい位置だったが、最後までしっかり伸びて5着まで追い上げた。皐月賞、ダービーは惨敗したが、共同通信杯勝ち馬が少し復調してきた。ただし休養して馬体が2キロ減っていたのは少し気になる。父は菊花賞馬オウケンブルースリ。菊花賞で輝けるか。



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