プロキオンS
2018/7/8 中京競馬場 ダ1400m

レース展望

過去10年で1番人気は[2−3−4−1]で5連対。単勝3.3倍以下なら[2−3−3−0]で複勝率100%。6歳以上の高齢馬は[0−1−2−0]で未勝利。2番人気は[1−3−2−4]で4連対、3番人気は[1−2−0−7]で3連対。6〜9番人気は2連対、10番人気以下は1連対。過去5年は5番人気以内で決着し、馬連は23倍、5倍、17倍、8倍、8倍で中穴までに収まっている。

連対馬20頭のうち14頭が前走3着以内、18頭が前走5着以内。残る2頭は前走6着。前走7着以下は[0−0−3−45]で3着止まり。最近5年の連対馬10頭のうち9頭が前走OP以上で連対していた。前走連対した馬に注目。6番人気以下で連対した3頭は前走ダート短距離のOP特別で2、6、6着。前走OP特別で負けたダ1400m巧者が巻き返している。穴で前走OP特別で2〜6着に負けて人気がない馬に注意。

キングズガードはダ1400m[8−9−5−3]で中京では[1−0−2−0]で昨年のプロキオンSを1分22秒9で勝っている。ダ1400mのG3では[1−3−1−2]で前2走は黒船賞、かきつばた記念で2着。今年7歳になったが、相手なりに堅実に走っている。過去10年で7歳馬は[0−1−3−32]で連対は13年のセイクリムズン(5人)のみ。昨年のように速い流れになって上手く立ち回れれば。

前2走フェブラリーS&かしわ記念3着のインカンテーション、前走欅Sを勝ったドリームキラリ、かきつばた記念とさきたま杯を連勝したサクセスエナジー、栗東Sと天保山Sを連勝したウインムート、前走花のみちSを勝ったマテラスカイ、2走前にオアシスSを勝ったルグランフリソン、2走前にすばるSを勝ったドライヴナイトなど。週末は土曜が雨、日曜が曇り時々雨の予報。脚抜きのいい馬場でのレースになりそうだ。

インカンテーションはG1[0−2−2−4]でフェブラリーS2、3着がある実力馬。G3は[6−1−1−1]、半年以上の長期休み明けを除くと[6−1−0−0]。実力は足りるが、初のダ1400mがどう出るか。過去10年で8歳馬は[0−0−2−12]。ドリームキラリは前走欅Sを逃げて1分23秒8で優勝。前半3F36.1秒の楽逃げだった。前走より1キロ減の56キロで出走できる。鞍上はMデムーロ騎手。

サクセスエナジーは昨年12月以降[5−0−0−1]で前2走地方交流重賞を連勝。少し頭が高いが、好位からひと脚使えるタイプ。中京ダ1400mでは500万条件で4馬身差で圧勝している。1分22秒台の持ちタイムがない点がどう出るか。ウインムートはダ1400m[4−0−1−3]で現在OP特別を2連勝中。ドリームバレンチノの全弟。松山騎手がサクセスエナジーに騎乗するため、和田騎手に乗り替わる。

マテラスカイはダ1200m[5−1−0−3]、ダ1400m[0−2−0−3]。ダ1200mの1600万条件は逃げて5馬身差、3馬身半差の圧勝。充実してきた今なら距離はこなすか。鞍上は武豊騎手。ルグランフリソンは今年ダートで[2−1−0−2]。2走前のオアシスSではサンライズノヴァを完封して勝っている。ドライヴナイトは昨年9月以降[4−0−1−1]。前走4着に終わったが、休み明けだった。


レース回顧

2018年 7月 8日(日) 3回中京4日  天候: 晴   馬場状態:不良
11R  第23回プロキオンS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1400m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 13 $マテラスカイ       牡 4 武豊      56  1.20.3 35.6  5 508 (栗)森秀行
2 4  6  インカンテーション 牡 8 三浦皇成  57  1.21.0 35.4  1 506 (栗)羽月友彦
3 3  3  ウインムート       牡 5 和田竜二  56  1.21.1 36.2  2 502 (栗)加用正
4 1  1  サクセスエナジー   牡 4 松山弘平  58  1.21.1 35.7  6 522 (栗)北出成人
5 7 12  ブラゾンドゥリス   牡 6 武藤雅    56  1.21.2 36.2 10 524 (美)尾形和幸
6 2  2 $ドリームキラリ     牡 6 M.デム  56  1.21.2 36.1  4 482 (栗)矢作芳人
7 5  7  キングズガード     牡 7 藤岡佑介  57  1.21.2 35.2  3 470 (栗)寺島良
8 6 10 *ダノングッド       牡 6 川田将雅  56  1.21.5 34.9  7 516 (栗)村山明
9 7 11  ナムラミラクル     牡 5 藤懸貴志  56  1.21.5 35.5 11 476 (栗)杉山晴紀
10 3  4  ブライトライン     牡 9 幸英明    56  1.21.6 36.0 13 540 (栗)鮫島一歩
11 4  5 $ルグランフリソン   牡 5 福永祐一  56  1.22.3 36.8  8 476 (栗)中竹和也
12 6  9  エイシンヴァラー   牡 7 下原理    57  1.22.6 37.4 12 500 [地]新子雅司
13 5  8  ドライヴナイト     牡 5 浜中俊    56  1.22.8 37.5  9 526 (栗)奥村豊
14 8 14  サイタスリーレッド 牡 5 酒井学    57  1.23.2 37.7 14 482 (栗)池添兼雄
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LAP :11.9-10.7-10.9-11.2-11.6-11.2-12.8
通過:33.5-44.7-56.3-67.5  上り:68.4-57.7-46.8-35.6  平均:1F:11.47 / 3F:34.41
単勝   13 \780 
複勝   13 \280 / 6 \150 / 3 \190 
枠連   4-8 \1910 (9) 
馬連   06-13 \2750 (11) 
ワイド 06-13 \1070 (11)/ 03-13 \1090 (12)/ 03-06 \510 (2) 
馬単   13-06 \5030 (18) 
3連複 03-06-13 \4400 (10/364) 
3連単 13-06-03 \25410 (69/2184) 

マテラスカイはハナを切って前半3F33.5秒のハイペースで飛ばし、メンバー5位の35.6秒で後続を引き離し4馬身差で圧勝した。勝ちタイム1分20秒3はレコード。従来のレコードを1.6秒更新した。1000m通過が56.3秒、1200m通過が1分7秒5で芝並みのタイム。500万条件で1分22秒1が出たように下級条件でも時計が出ており、通常より2秒程度速い高速馬場だった。マテラスカイは外枠からスタートを決めて逃げ争いを制し、自分のリズムで走れたことが大きかった。ラスト3Fは11.6−11.2−12.8秒でラスト1Fのラップが1.6秒落ちている。パドックを見るとまだ能力に馬体が追いついていない印象がある。これでダートで逃げたときは[4−1−0−0]で現在4連勝中。昨年のカペラSは3歳馬ディオスコリダーが優勝。ダート短距離は古馬のレベルが低いのだろう。秋は京都で行われるJBCスプリントが目標になる。

インカンテーションは後方から馬群に突っ込み、メンバー3位の35.4秒で上がって0.7秒差の2着。直線に入ったときはかなり厳しい位置にいたが、三浦騎手が馬群を捌いて持ってきた。初のダ1400m、ハイペースで位置取りが悪くなったが、G1実績馬が地力を示した。ダ1400mが初めての8歳馬が1分21秒0で走って2着に入ったように全く衰えはなさそうだ。これでダ1600m以下の重賞では[1−3−2−1](全て左回り)で安定して走っている。次走はひと息入れて南部杯に向かう予定。

ウインムートは2番手からメンバー9位タイの36.2秒で上がって0.8秒差の3着。逃げたマテラスカイを見ながら進めたが、直線で引き離され、最後はインカンテーションに交わされた。それでもハイペースで飛ばしたことを考えるとよく粘っている。栗東S、天保山Sを連勝したのはダテではない。6〜8月は[4−1−2−1]、10〜12月は[0−0−0−6]で夏場に走るタイプ。次走は9月のテレ玉杯オーバルスプリントに向かう予定。

サクセスエナジーは中団からメンバー6位の35.7秒で伸びて0.8秒差の4着。2着とは0.1秒差。速い持ちタイムがなく、高速決着に不安があったが、乗り難しい1枠1番から58キロを背負って4着に入ったことを評価したい。これで高速決着に対応できるメドは立ったが、本質的には時計の掛かる馬場が合っている。地方交流重賞に出走したら注目したい。今後はひと息入れる予定。

キングズガードは後方からメンバー2位の35.2秒で伸びて0.8秒差の7着。2着とは0.2秒差。昨年のプロキオンSは内から上手く捌いて勝ったが、今年は外を回ったぶん馬券圏外に終わった。昨年より1キロ重い57キロも堪えたか。逃げた馬がレコードで圧勝する超高速馬場で追い込みでは厳しかった。



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