七夕賞
2018/7/8 福島競馬場 芝2000m

レース展望

サマー2000シリーズの第1戦。過去10年で1番人気は[3−1−2−4]で4連対。前走重賞3着以内は[2−1−1−3]、57キロなら[2−1−0−0]だが、今年が該当する馬がいない。2番人気は[1−1−2−6]で2連対、3番人気は[1−0−1−8]で1連対。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が4連対。最近5年の馬連は49倍、158倍、38倍、22倍、14倍で中穴決着が多い。

トップハンデは[0−2−2−11]。1、2番人気は[0−0−2−3]、3番人気以下は[0−2−0−8]。1、2番人気のトップハンデは連対がなく不振。昨年は57.5キロのマルターズアポジーが2番人気で11着に終わった。今年のトップハンデはプラチナムバレット、マイネルフロスト、マイネルミラノの57キロ。6番人気以下で連対した9頭は5、6歳馬。穴で芝2000mで勝ち星がある5、6歳馬に注意。

サーブルオールは1000万、1600万条件を連勝して臨んだ前走エプソムCは後方からメンバー3位タイの35.2秒で上がって0.3秒差の4着に入った。直線で内に切れ込んで一瞬見せ場を作ったが、重馬場が影響したのか、最後は伸び切れなかった。それでも久々の重賞で0.3秒差ならある程度メドは立ったか。芝2000mは[2−1−0−0]で2走前に中山の美浦S(1600万)を勝っている。

芝1800mは[1−1−1−2]。前走から距離1F延長はプラスに働きそうだ。ルメール騎手では[4−0−1−2]で長期休み明けを除くと4着以内を確保。今回はルメール騎手からテン乗りの戸崎騎手に乗り替わる。今年のレースでルメール騎手から戸崎騎手に乗り替わった馬は[6−7−0−9]、1番人気なら[4−5−0−3]で連対率75%。これまで重賞で3着以内がないため、55キロで出走できる。

福島牝馬S勝ち馬キンショーユキヒメ、昨年の京都新聞杯勝ち馬プラチナムバレット、前走福島民報杯を勝ったマイネルサージュ、昨年の七夕賞2着馬マイネルフロスト、前走マーメイドS2着のワンブレスアウェイ、同6着のレイホーロマンス、昨年の福島民報杯勝ち馬マイネルミラノなど。週末は土日とも曇り時々雨の予報。稍重で行われた12年は14番人気のアスカクリチャンが勝ち、3連単59万馬券が飛び出している。

キンショーユキヒメは芝1800mの福島牝馬Sを勝ったが、芝2000mは[3−1−0−7]でむしろ芝2000mの方が合っている。牡馬混合戦のため、福島牝馬Sと同じ54キロで出走できる。テン乗りの北村宏騎手に乗り替わる。プラチナムバレットは長期休養から復帰し、白富士S4着、大阪城S3着、都大路S14着。前走は前脚を気にしてゴール後に浜中騎手が下馬した。テン乗りの岩崎翼騎手に乗り替わる。

マイネルサージュは前走福島民報杯を後方2番手からメンバー最速の36.0秒で差し切って2分00秒8で優勝。前半5F58.1秒の流れを味方につけた。重賞は全てG2で[0−0−0−5]で8着が最高。ハンデは前走から1キロ増の55キロ。津村騎手が持ってくるか。マイネルフロストは福島芝2000m[1−1−0−1]で15年の福島民報杯1着、昨年の七夕賞2着がある。ひと叩きされてどこまで上向いてくるか。

過去10年で牝馬は[1−2−1−9]でイタリアンレッド(52キロ、7人気)が勝ち、アルコセニューラ(53キロ、4人気)(54キロ、6人気)で2度2着がある。7番人気以内なら[1−2−1−2]。ある程度人気になる馬なら狙い目はある。今年はキンショーユキヒメ、レイホーロマンス、ワンブレスアウェイが出走予定。「雪姫」、「ロマンス」、「一瞬のうちに」。なんとなく七夕に合っているような・・・。


レース回顧

2018年 7月 8日(日) 2回福島4日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第54回七夕賞
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 2000m   12頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  4  メドウラーク       牡 7 丸田恭介  54  2.00.8 37.5 11 506 (栗)橋田満
2 5  5  マイネルサージュ   牡 6 津村明秀  55  2.00.8 37.3  4 506 (美)鹿戸雄一
3 6  8  パワーポケット     牡 6 江田照男  50  2.01.2 38.2 12 534 (美)中野栄治
4 5  6  サーブルオール     牡 5 戸崎圭太  55  2.01.3 38.2  1 486 (美)萩原清
5 6  7  ワンブレスアウェイ 牝 5 石橋脩    53  2.01.5 38.8  7 488 (美)古賀慎明
6 7 10  レイホーロマンス   牝 5 内田博幸  51  2.01.6 38.3  2 420 (栗)橋田満
7 2  2  キンショーユキヒメ 牝 5 北村宏司  54  2.01.6 38.1  5 504 (栗)中村均
8 3  3  マイネルフロスト   牡 7 柴田大知  57  2.02.6 39.7  6 496 (美)高木登
9 8 11  マイネルミラノ     牡 8 田辺裕信  57  2.02.8 40.6  8 488 (美)相沢郁
10 7  9  バーディーイーグル 牡 8 柴田善臣  53  2.06.3 43.3  9 498 (美)国枝栄
11 8 12  シルクドリーマー   牡 9 石川裕紀  53  2.17.5 53.4 10 492 (美)黒岩陽一
止 1  1  プラチナムバレット 牡 4 岩崎翼    57  ------ ----  3 468 (栗)河内洋
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LAP :12.4-10.8-11.2-12.0-11.8-11.9-12.1-12.6-12.9-13.1
通過:34.4-46.4-58.2-70.1  上り:74.4-62.6-50.7-38.6  平均:1F:12.08 / 3F:36.24
単勝   4 \10080 
複勝   4 \1290 / 5 \260 / 8 \2660 
枠連   4-5 \5820 (24) 
馬連   04-05 \23250 (39) 
ワイド 04-05 \4200 (36)/ 04-08 \23240 (66)/ 05-08 \12390 (57) 
馬単   04-05 \68760 (93) 
3連複 04-05-08 \293520 (204/220) 
3連単 04-05-08 \2563330 (1238/1320) 

メドウラークは後方2番手から徐々に進出し、メンバー2位の37.5秒で外から差し切ってレースを制した。良発表でも時計の掛かる緩い馬場で勝ちタイムは2分00秒8。マイネルミラノが逃げて前半5F58.2秒のハイペース。後半5F62.6秒、後半3F38.6秒でラップは12.6−12.9−13.1秒。上がりの掛かる消耗戦になった。メドウラークは後方から捲って最後はマイネルサージュとの叩き合いをクビ差で制して重賞初制覇。ハイペースで前崩れの展開、緩い馬場、ハンデ54キロを味方につけての勝利。近走不振で11番人気だったが、稍重以上で[0−2−3−3]の道悪巧者だった。丸田騎手は10年福島記念・ダンスインザモア(12人)、14年カペラS・ダノンレジェンド(12人)、16年函館スプリントS・ソルヴェイグ(12人)、17年フェアリーS・ライジングリーズン(10人)など重賞を2桁人気で勝つことが多い。次走はサマー2000シリーズの優勝を目指して小倉記念、新潟記念に向かうことになりそうだ。

マイネルサージュは最後方から大外を捲ってメンバー最速の37.3秒で上がってクビ差の2着。同馬主のマイネルミラノが飛ばして前走勝った福島民報杯と同様にハイペースの消耗戦になったが、あと一歩足りなかった。4コーナーでメドウラークに内に入られて少し外に弾かれたことが堪えている。勝ったメドウラークより1キロ重い55キロを背負っており、実質は勝ちに等しい内容。これまでは長い距離を使ってきたが、2戦連続好走し速い流れで上がりの掛かる芝2000mに適性があることを示した。今後はメドウラークと同様にサマー2000シリーズの優勝を目指すことになりそうだ。こういう地力タイプは新潟記念が合うので注意したい。

パワーポケットは内ラチ沿いの中団からメンバー4位タイの38.2秒でしぶとく伸びて0.4秒差の3着。単勝138倍の最低人気馬が大穴をあけた。芝では1600万条件で2戦して11、8着に終わっていたが、50キロの軽ハンデ、緩い馬場を味方に内ラチ沿いをロスなく走って江田照騎手が持ってきた。江田照騎手は12年ラジオNIKKEI賞・オペラダンシング(16人)、15年ヴィクトリアマイル・ミナレット(18人)など最低人気で激走することが多い。

サーブルオールは中団から徐々に進出して先団に取りついたが、直線で伸び切れず0.5秒差の4着。上がりはメンバー4位タイの38.2秒。これまで経験したことが速い流れで外を回って正攻法のレースをしたことが堪えた印象。流れを考えるともっとタメても良かったか。戸崎騎手はテン乗りで手探りだっただけに仕方ない面もある。社台の使い分けかもしれないが、洋芝をこなすだけにルメール騎手で函館記念の方が良かったか。



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