CBC賞
2018/7/1 中京競馬場 芝1200m

レース展望

過去10年で1番人気は[2−1−1−6]で3連対。前走牡馬混合G2以上は[2−1−1−2]、前走OP特別は[0−0−0−3]。58キロ以上は[2−0−1−0]、56、57キロは[0−0−0−4]。2番人気は[2−3−1−4]で5連対、3番人気は[1−1−4−4]で2連対。6〜9番人気が3連対、10番人気以下が2連対。最近5年の馬連は9倍、26倍、11倍、114倍、183倍で荒れている。16年は3−7番人気、昨年は2−13番人気で万馬券が飛び出した。ハンデ戦で波乱傾向が強い。

52キロ以下は[0−3−0−26]、新コース変更後は[0−1−0−7]で1連対のみ。55キロは[2−3−2−22]、56キロは[3−1−3−20]、トップハンデは[2−0−2−7]。11〜13年は58キロ以上を背負ったトップハンデが1番人気で1、3、1着と結果を出したが、14年以降は[0−0−1−3]で不振が続いている。新コース変更後は6年のうち5年で2番手以内につけた馬が粘って連対している。昨年は13番人気のセカンドテーブルが2番手から2着に粘った。穴で前残りに注意。

ダイメイフジは昨年12月に復帰してから[4−1−0−2]。前走安土城Sは中団からメンバー2位の33.0秒で差し切って1分20秒7で優勝。クビ差の2着モズアスコットは次走安田記念を制した。芝1200mは[2−2−1−0]でオーシャンSで0.1秒差の3着がある。中京芝1200mは初めてになるが、芝1400mの犬山特別を先行抜け出しで勝っている。ハンデは前走から1キロ増の56キロ。前走モズアスコットに勝ち、Mデムーロ騎手が騎乗することで1番人気になる。森田厩舎は半姉ダイメイプリンセスと2頭出し。

アサクサゲンキは芝1200m[2−1−1−1]で昨年の小倉2歳Sを優勝。前走葵Sは出遅れて後方からメンバー最速の33.1秒で追い込んで0.2秒差の5着。他馬より重い57キロを背負って最速の33.1秒で上がり地力があることを示した。これまで前に行って地力で粘り込んでいた馬が、後方から速い上がりを繰して脚質の幅を広げている。中京ではファルコンSで好位からしぶとく伸びて0.2秒差の2着がある。ハンデは53キロ。11年以降、3歳馬は[0−0−0−12]で不振が続いている。武豊騎手がどう乗るか。

昨年のスプリンターズS3着馬でひと叩きされたワンスインナムーン、前走春雷Sを勝ったペイシャフェリシタ、昨年のCBC賞2着馬セカンドテーブル、同3着馬アクティブミノル、直線1000mの駿風S、韋駄天Sを連勝したダイメイプリンセス、14年のスプリンターズSを勝った10歳馬スノードラゴン、前走鞍馬S5着のアレスバローズ、前走彦根Sを勝ったナガラフラワー、昨年の北九州記念2着馬ナリタスターワンなど。過去10年で3連単10万以上が6回。今年も10番人気以下が激走すると大波乱になりそうだ。

ワンスインナムーンは芝1200m[3−0−1−3]でG1を除くと[3−0−0−1]。前走函館スプリントSは2番手から伸び切れず0.4秒差の8着。逃げたセイウンコウセイが勝っただけに物足りない内容だった。ひと叩きされ、中1週でどこまで変わってくるか。ペイシャフェリシタは芝1200m[3−3−0−3]で前走春雷Sを好位から抜け出して1分7秒4で優勝。ハンデは前走から1キロ増の54キロ。中京芝1200mでは昨年の浜松S(1600万、52キロ)を中団から差し切って1分7秒6で勝っている。

セカンドテーブルは芝1200m[2−4−4−7]でCBC賞2着、シルクロードS3着がある。昨年のCBC賞は2番手から2着に粘った。CBC賞の近年の傾向と脚質がマッチしている。今年も水口騎手が持ってくるか。アクティブミノルは昨年逃げて0.3秒差の3着。ハンデは昨年と同じ53キロ。テン乗りの福永騎手に乗り替わる。ナリタスターワンは昨年の北九州記念で0.1秒差の2着に入り、4着キングハート、5着ファインニードルに先着。ハンデはその時と同じ55キロ。成績にムラがあり、人気にならないタイプ。


レース回顧

2018年 7月 1日(日) 3回中京2日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第54回CBC賞
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 1200m   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  8  アレスバローズ     牡 6 川田将雅  54  1.07.0 33.2  4 490 (栗)角田晃一
2 5 10  ナガラフラワー     牝 6 高倉稜    52  1.07.2 33.3  9 476 (栗)高橋亮
3 5  9  セカンドテーブル   牡 6 水口優也  56  1.07.3 34.4  8 482 (栗)崎山博樹
4 8 18 $アサクサゲンキ     牡 3 武豊      53  1.07.4 32.9  3 458 (栗)音無秀孝
5 2  3  レーヴムーン       牡 5 荻野極    53  1.07.4 34.1 13 470 (栗)藤岡健一
6 1  1  トーキングドラム   牡 8 松若風馬  55  1.07.4 33.8 15 482 (美)斎藤誠
7 1  2  トウショウピスト   牡 6 幸英明    56  1.07.4 34.2 10 480 (栗)角田晃一
8 7 14  フミノムーン       牡 6 国分優作  55  1.07.4 33.5 11 454 (栗)西浦勝一
9 4  7  ダイメイプリンセス 牝 5 秋山真一  54  1.07.5 33.2  6 498 (栗)森田直行
10 2  4  コウエイタケル     牡 7 松田大作  54  1.07.5 33.1 14 500 (栗)山内研二
11 6 12  ダイメイフジ       牡 4 M.デム  56  1.07.6 33.3  1 508 (栗)森田直行
12 6 11  スノードラゴン     牡10 和田竜二  58  1.07.6 33.0 12 512 (美)高木登
13 7 15  ワンスインナムーン 牝 5 浜中俊    54  1.07.7 35.0  7 448 (美)斎藤誠
14 8 17  トシザキミ         牝 7 畑端省吾  48  1.07.7 33.6 18 494 (栗)鮫島一歩
15 8 16  ペイシャフェリシタ 牝 5 三浦皇成  54  1.07.7 34.2  2 492 (美)高木登
16 3  6  アクティブミノル   牡 6 福永祐一  56  1.07.8 34.1  5 484 (栗)北出成人
17 7 13  ナリタスターワン   牡 6 太宰啓介  55  1.07.8 34.6 17 462 (栗)高橋亮
18 3  5  グレイトチャーター 牡 6 鮫島克駿  54  1.07.9 33.9 16 488 (栗)鮫島一歩
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LAP :11.9-10.3-10.5-10.9-11.5-11.9
通過:32.7-43.6-55.1-67.0  上り:67.0-55.1-44.8-34.3  平均:1F:11.17 / 3F:33.50
単勝   8 \910 
複勝   8 \330 / 10 \530 / 9 \390 
枠連   4-5 \1710 (8) 
馬連   08-10 \7910 (33) 
ワイド 08-10 \2360 (31)/ 08-09 \1930 (22)/ 09-10 \2910 (39) 
馬単   08-10 \12560 (51) 
3連複 08-09-10 \28250 (96/816) 
3連単 08-10-09 \166090 (553/4896) 

アレスバローズは中団からメンバー4位タイの33.2秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分7秒0。ワンスインナムーンが逃げて前半3F32.7秒。高速馬場で2F目から3F10秒台が続く、ハイペースになった。アレスバローズは出遅れて後方からのレースになることが多いが、スタートを決めて中団につけ、外から豪快に差し切って重賞初制覇。近走は追い込んで届かないレースが続いていたが、前走鞍馬Sではメンバー最速の32.4秒の強烈な末脚を繰り出していた。ディープインパクト産駒で追えば追うだけ伸びるタイプ。川田騎手が中団につけて流れに乗れたことが大きかった。今年の重賞で川田騎手は5番人気以内[5−6−5−8]で複勝率66.7%。6番人気以下[0−0−0−0]で人気薄では不振だが、人気馬では堅実で中京芝1200mの高松宮記念を勝っている。アレスバローズは次走北九州記念に向かう予定。ハンデは重くなりそうだが、2キロ増でも56キロ。ハイペースになりやすいレースだけに再度末脚が爆発するシーンがありそうだ。

ナガラフラワーは中団からメンバー6位タイの33.3秒で外から鋭く伸びて0.2秒差の2着。前走1600万条件を勝った馬が52キロの軽ハンデを味方に9番人気で激走した。前走彦根Sを中団からメンバー4位の32.9秒で差し切り1分7秒9で勝った馬。相馬眼的に今後の活躍を見込んでいるラヴィングアンサーを完封したのはやはりダテではなかった。以前よりレースが上手くなり、末脚の威力が増している。相馬眼的に重賞で通用するとみていた馬。大穴馬で狙って正解だった。次走は北九州記念に向かう予定。ハンデが1キロ増の53キロで止まり、かつ内枠に入ったら注意したい。

セカンドテーブルは2番手からメンバー16位の34.4秒で上がって0.3秒差の3着。前半3F32.7秒のハイペースで前に行ってよく粘っている。昨年のCBC賞2着馬があらためて地力を示した。ただしこの上がりで粘り込めたのは、切れる脚を使える馬が控え過ぎた感が強い。これで休み明けを除き、左回りの芝重賞では[1−1−1−0]。左回りの方が粘りが増すようだ。

アサクサゲンキは出遅れて後方からメンバー最速の32.9秒で追い込んで0.4秒差の4着。前走葵Sと同様に出遅れて追い込むレースになり、最速上がりを繰り出したが届かなかった。4コーナーで17番手では届かなくて当たり前。もう少しまともなレースができれば馬券圏内があったのではないか。次走は北九州記念に向かう予定。小倉2歳S勝ち馬だけに要注意。5月中旬以降の重賞で武豊騎手は[0−0−0−9]でお昼寝中。

ダイメイフジは後方からメンバー6位タイの33.3秒で上がって0.6秒差の11着。前半3F32秒台の速い流れ、1分7秒台の高速決着は初めて。前走モズアスコットに勝ち、Mデムーロ騎手で1番人気に支持されたが、高速決着に課題がある馬だけに過剰人気だった。3走前の京王杯SCでも17着に終わったように左回りはひと息か。右回りでは[4−6−1−2]。次走は北九州記念、またはセントウルSに向かう予定。

ペイシャフェリシタは出遅れた後に仕掛けて好位に取りついたが、直線で一杯になって0.7秒差の15着。8枠16番スタートから出遅れて前半押して脚を使い、力みながら走っていたことが堪えたのではないか。ただし休み明けで2キロ増以上に緩い造りだったことは考慮しておきたい。前半春雷Sで前半3F32.9秒のハイペースで好位から抜け出した勝ったようにまともならもっとやれる馬。次走はアイビスSDに向かう予定。



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