ユニコーンS
2018/6/17 東京競馬場 ダ1600m

レース展望

過去10年の1番人気は[4−3−0−3]で7連対。前走国内のダート戦で勝った馬は[4−3−0−0]で連対率100%。2番人気は[3−3−1−3]で6連対、3番人気は[3−1−4−2]で4連対。連対馬19頭が4番人気以内、残る1頭は9番人気。10番人気以下は[0−0−1−68]。1番人気が崩れた3年の馬連は、3−4番人気で81倍、2−9番人気で91倍、2−5番人気で26倍。1番人気が信頼できれば10倍以下、信頼できなければ中穴を狙うのが妙味。

連対馬20頭のうち16頭が前走連対。前走ダートのOP以上を勝った馬が活躍している。前走ダートで5着以下に終わった馬は[0−0−1−34]で3着が1回あるのみ。前走芝は[0−1−1−29]、3番人気以内は[0−1−0−3]で1連対のみ。関東馬は[3−4−5−63]、関西馬[7−6−6−64]で関西馬が活躍している。3番人気以内では関東馬[3−2−2−5]で連対率41%、関西馬は[7−5−3−3]で連対率66%。人気の関西馬は連対率が高い。

ルヴァンスレーヴはダートの新馬、プラタナス賞、全日本2歳優駿を3連勝。東京ダ1600mのプラタナス賞は好位からメンバー2位の35.4秒で抜け出して2馬身半差で圧勝。直線で軽く促しただけで勝ちタイム1分36秒2はレコードだった。前走伏竜Sは好位からメンバー3位の36.6秒で伸びて0.2秒差の2着。全日本2歳優駿で負かしたドンフォルティスに先着を許した。休み明けで馬体10キロ増。成長分もあるが、少し余裕残しの仕上げだったか。前走は内田博騎手が騎乗したが、3戦3勝のMデムーロ騎手に乗り替わる。スタートが遅いタイプ。前残りの展開で後方からのレースにならなければ。

グリムはダート[3−0−0−1]で500万条件、青竜Sを2連勝。前走青竜Sは4番手からメンバー3位の36.1秒で抜け出して1分36秒9(稍重)で優勝。直線でスマハマに迫られたが、最後までしぶとく伸びて抜かせなかった。ただし斤量はスマハマより1キロ軽い56キロだった。2着スマハマは3連勝でヒヤシンスSを勝った馬。3着オメガパフュームは次走古馬を相手に加古川特別(1000万)を勝っている。前走青竜S(14年に新設)は[1−2−3−10]で勝ち馬は[1−0−2−0]、2着馬は[0−1−1−0]。過去10年で川田騎手は[1−0−0−2]で16年にゴールドドリームで制している。

前走鳳雛Sを勝ったハーベストムーン、同2着のグレートタイム、同3着のコマビショウ、ダート3戦2勝のリョーノテソーロ、前走端午Sを勝ったバイラ、同2着のタイセイアベニール、東京ダ1600mで2戦2勝のトキノパイレーツ、前走東京ダ1600mの500万条件を勝ったプロスパラスデイズ、2戦2勝のホウショウナウなど。

ハーベストムーンはダート[3−1−1−0]で3着以内を確保。500万条件を5馬身差で圧勝した臨んだ前走鳳雛Sは前半64.4秒のスローペースで逃げ、メンバー4位タイの36.2秒でまとめて1分53秒4で優勝。人気のグレートタイム、コマビショウを完封した。初の左回り、初のダ1600mで前に行ってどこまで踏ん張れるか。テン乗りの戸崎騎手に乗り替わる。

グレートタイムはダート[2−3−0−1]で唯一連対を外したのは連闘で後方からのレースになったヒヤシンスS4着。前走鳳雛Sは後方から捲ってメンバー最速の35.9秒で上がってクビ差の2着。スローペースでハーベストムーンに逃げ切られたが、外を回っていい脚を長く使った。藤原英厩舎の管理馬で追って味のあるタイプ。[1−1−0−0]のルメール騎手が持ってくるか。

リョーノテソーロはニュージーランドT8着、NHKマイルC11着に終わったが、ダートでは[2−1−0−0]。東京ではダ1400mの500万条件を好位から抜け出して1分25秒5で勝っている。同馬主&同厩舎は昨年のユニコーンSで1番人気のリエノテソーロが7着に終わった。昨年の憂さを晴らせるか。

プロスパラスデイズは二ノ宮厩舎から昆厩舎に転厩した前走東京ダ1600mの500万条件を好位からメンバー最速の37.3秒で抜け出して3馬身半差で圧勝。勝ちタイムは1分37秒6。馬主はゴドルフィンでハードスパン産駒。パドックでテンションが高いのは気になるが、叩き2戦目でパフォーマンスアップできれば。


レース回顧

2018年 6月17日(日) 3回東京6日  天候: 曇   馬場状態: 重 
11R  第23回ユニコーンS
3歳・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1600m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 7 14  ルヴァンスレーヴ   牡 3 M.デム  56  1.35.0 35.2  1 488 (美)萩原清
2 3  5  グレートタイム     牡 3 ルメール  56  1.35.6 35.6  3 470 (栗)藤原英昭
3 6 12  エングローサー     牡 3 田中勝春  56  1.35.6 35.2  7 480 (栗)清水久詞
4 3  6  ホウショウナウ     牡 3 柴田大知  56  1.35.8 36.3 10 490 (栗)河内洋
5 1  1  セイウンクールガイ 牡 3 江田照男  56  1.35.8 36.4 16 442 (美)奥平雅士
6 2  4  トキノパイレーツ   牡 3 津村明秀  56  1.35.9 36.0 13 454 (美)相沢郁
7 7 13 $リョーノテソーロ   牡 3 吉田隼人  56  1.36.0 35.9  6 502 (美)武井亮
8 5  9  コマビショウ       牡 3 武士沢友  56  1.36.1 35.9  5 486 (栗)南井克巳
9 4  7  グリム             牡 3 川田将雅  56  1.36.2 36.4  2 498 (栗)野中賢二
10 2  3  プロスパラスデイズ 牡 3 太宰啓介  56  1.36.8 36.8  8 520 (栗)昆貢
11 8 16  ミックベンハー     牡 3 藤田菜七  56  1.36.8 36.3 14 474 (美)畠山吉宏
12 8 15  ダンケシェーン     牡 3 横山典弘  56  1.36.8 36.0 11 476 (栗)昆貢
13 4  8  ハーベストムーン   牡 3 戸崎圭太  56  1.36.8 37.2  4 500 (栗)浅見秀一
14 5 10  バイラ             牡 3 和田竜二  56  1.36.9 37.1  9 488 (栗)川村禎彦
15 1  2  タイセイアベニール 牡 3 大野拓弥  56  1.37.2 37.5 15 452 (栗)西村真幸
16 6 11 $ベストマイウェイ   牡 3 内田博幸  56  1.39.4 38.8 12 530 (栗)石坂正
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LAP :12.2-10.8-11.8-12.3-12.3-11.9-11.5-12.2
通過:34.8-47.1-59.4-71.3  上り:72.0-60.2-47.9-35.6  平均:1F:11.88 / 3F:35.63
単勝   14 \230 
複勝   14 \120 / 5 \190 / 12 \580 
枠連   3-7 \620 (2) 
馬連   05-14 \740 (2) 
ワイド 05-14 \330 (2)/ 12-14 \1420 (13)/ 05-12 \2870 (28) 
馬単   14-05 \1040 (2) 
3連複 05-12-14 \7550 (21/560) 
3連単 14-05-12 \22430 (56/3360) 

ルヴァンスレーヴは後方から外を回って徐々に進出し、4コーナーで先団に取りつくとメンバー最速タイの35.2秒で抜け出して3馬身半差で圧勝した。勝ちタイム1分35秒0(重)はレースレコード。セイウンクールガイが逃げて前半3F34.8秒、5F59.4秒の平均ペース。ルヴァンスレーヴは大外を回って早めに進出し、直線で抜け出した後は流す余裕があった。一頭だけ次元の違うレースぶり。全日本2歳優駿勝ち馬が能力の違いを見せつけた。昨年のプラタナス賞を勝ったときに相馬眼ニュースで取り上げた馬。やはりこのメンバーでは抜けた存在だった。次走はジャパンダートダービーに向かう予定。距離をこなすタイプ。伏竜Sで先着を許したドンフォルティスとの争いになりそうだ。

グレートタイムは中団の後ろからメンバー3位の35.6秒で伸びて0.6秒差の2着。直線でごちゃついて追い出しが遅れたが、ルメール騎手が落ち着いて捌いてきた。これで[2−4−0−1]で4着以内を確保し、上がりは全てメンバー3位以内。母はダートで活躍したミラクルレジェンド。まだ馬体に緩さがあり素質は開花していないが、重賞で2着に入り素質&能力があることを示した。休み明けの前走鳳雛Sは2着に負けたが、今回は叩き2戦目でルメール騎手。藤原英厩舎は本番から逆算して上手く仕上げている。2着に入って賞金を加算することができた。次走は出走できればジャパンダートダービーに向かうことになりそうだ。

エングローサーは後方からメンバー最速タイの35.2秒で内から捌いて0.6秒差の3着。2着グレートタイムとはハナ差。直線で一旦2番手に上がったが、最後に交わされた。直線で外に持ち出そうとしたが、前&外に馬がいたため、内に切り替えるロスがあった。そこがスムーズなら2着だったのではないか。前走500万条件をメンバー最速の36.3秒で差し切ったのはダテではないことを示した。これでダートを使って3、1、3着。トランセンド産駒。ダートで少しずつ素質が開花してきている。

グリムは好位から伸び切れず1.2秒差の9着。道中は馬込みで揉まれ、直線では前が壁になり、その後もごちゃついた。前走青竜Sは12頭立てで大外12番枠からスムーズなレースができたが、今回は多頭数でごちゃついてまともなレースができなかった。2番人気に支持されたが、ルヴァンスレーヴとは大きな能力差があるのではないか。同日の青梅特別を1分35秒2で勝ったシヴァージの方がレベルが高い。



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