目黒記念
2018/5/27 東京競馬場 芝2500m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−5−1−3]で6連対。単勝2倍台[0−3−0−1]、3倍台[0−2−0−1]、4倍以上[1−0−1−1]。単勝3.5倍以上は[1−0−1−2]で連対率25%。混戦で人気が割れたら過信禁物。2番人気は[0−1−1−8]で1連対、3番人気は[2−0−1−7]で2連対。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が2連対。最近5年の馬連は27倍、213倍、144倍、12倍、34倍。ハンデ戦らしく荒れている。軸から手広く流して中穴以上を狙うのが妙味。

51キロは[1−1−0−3]だが、50キロ以下、52キロ、53キロは[0−0−2−21]で不振。軽量馬は51キロに注意。連対馬12頭が56キロ以上で10年のうち9年で連対している。56キロ以上を背負った重賞実績馬に注目。トップハンデは[1−0−1−11]で1連対。唯一連対した馬は58キロを背負い、8番人気で勝った昨年のフェイムゲーム。4番人気以内は[0−0−0−4]で不振。トップハンデは人気になっても過信禁物。今年のトップハンデは59キロのフェイムゲーム。

チェスナットコートは1000万、1600万条件を連勝し、昇級戦&重賞初挑戦になった日経賞で中団からメンバー2位の34.8秒で伸びて0.1秒差の2着。前走天皇賞(春)は中団からしぶとく伸びて0.3秒差の5着。メンバー強化、距離延長、58キロと厳しい条件だったが掲示板を確保した。芝2400〜2500mは[2−1−0−1]、良馬場では[1−1−0−0]。天皇賞(春)で激走した反動が気になるが、G2でメンバーが弱くなり、前走から2キロ減の56キロで出走できる。過去10年の目黒記念で蛯名騎手は[2−1−0−5]、1番人気なら[1−1−0−0]。窪田氏はソールインパクトと2頭出し。

パフォーマプロミスは1600万条件で勝ち切れないレースが続いていたが、2走前にグレイトフルSを勝ってオープン入り。昇級戦&重賞初挑戦になった前走日経新春杯は内ラチ沿いの3番手からメンバー最速の34.4秒で抜け出して優勝。前半5F62.0秒のスローペースで勝ちタイムは2分26秒3。3着ガンコは2走後に日経賞を勝っている。芝2400〜2500mは[2−2−0−0]で東京では六社特別で2分25秒1で走ってクビ差の2着がある。休み明け、メンバー強化、前走から2キロ増の56キロと条件は厳しくなるが、今回もMデムーロ騎手が騎乗する。ステイゴールド産駒で緩い馬場をこなすタイプ。

日経賞をひと叩きされたゼーヴィント、昨年の目黒記念勝ち馬フェイムゲーム、昨年の菊花賞3着馬ポポカテペトル、日経新春杯2着馬ロードヴァンドール、昨年のAR共和国杯2着馬ソールインパクト、3連勝でオープン入りしたコルコバード、16年のジャパンC2着馬サウンズオブアース、前走緑風Sを2分22秒9の好タイムで圧勝したウインテンダネスなど。

ゼーヴィントは3戦目以降3着以内を確保していたが、前走日経賞で好位から伸び切れず0.4秒差の6着に終わった。長期休み明けで馬体が10キロ増えていた。今回はこれまでの重賞実績が評価されて前走より1.5キロ重い57.5キロを背負う。戸崎騎手では[3−2−0−1]。ひと叩きされてどこまで復調してくるか。

フェイムゲームは東京の長距離G2、G3で[5−1−0−2]。東京芝2500mは[2−0−0−1]で14年のAR共和国杯、昨年の目黒記念を勝っている。今年8歳になったが、ダイヤモンドSを58,5キロを背負って快勝。東京でルメール騎手なら[2−0−0−0]。トップハンデ59キロがどう出るか。

ソールインパクトは東京芝2400m以上[1−1−4−0]で昨年のAR共和国杯でスワーヴリチャードの2着(53キロ)がある。切れる脚はないが、追ってバテないタイプ。東京で福永騎手なら[1−1−3−0]で3着以内を確保。54キロで出走できる。

コルコバードは条件戦を3連勝でオープン入り。東京芝2400mは[3−2−0−0]。ステイゴールド産駒で母はダートで強烈な末脚を繰り出したエンシェントヒル。過去10年で牝馬は[0−1−0−5]でマリアライト(1人気)の2着がある。チェスナットコート、パフォーマプロミスと同様に昇級戦、重賞初挑戦で激走するか。過去10年で北村宏騎手は[0−0−0−5]。


レース回顧

2018年 5月27日(日) 2回東京12日  天候: 晴   馬場状態: 良 
12R  第132回目黒記念
4歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)[指定]  芝 2500m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 2  3  ウインテンダネス   牡 5 内田博幸  54  2.29.7 34.1  9 502 (栗)杉山晴紀
2 2  4  ノーブルマーズ     牡 5 高倉稜    55  2.29.8 34.4 10 490 (栗)宮本博
3 4  8  パフォーマプロミス 牡 6 M.デム  56  2.29.8 34.2  1 452 (栗)藤原英昭
4 8 16  ポポカテペトル     牡 4 川田将雅  55  2.29.9 34.5  6 482 (栗)友道康夫
5 6 11  ソールインパクト   牡 6 福永祐一  54  2.30.0 34.2  8 492 (美)戸田博文
6 1  2  ゼーヴィント       牡 5 戸崎圭太 57.5 2.30.0 34.0  3 496 (美)木村哲也
7 3  6  ヴォージュ         牡 5 藤岡康太  54  2.30.1 34.9 14 510 (栗)西村真幸
8 7 13  コウキチョウサン   牡 5 石川裕紀  51  2.30.2 34.0 13 462 (美)和田正一
9 6 12  トウシンモンステラ 牡 8 丸山元気  52  2.30.4 34.2 16 486 (栗)村山明
10 1  1  ホウオウドリーム   牡 4 田辺裕信  54  2.30.5 34.0  7 498 (栗)矢作芳人
11 5 10  チェスナットコート 牡 4 蛯名正義  56  2.30.5 34.5  2 460 (栗)矢作芳人
12 3  5  サウンズオブアース 牡 7 ボウマン  58  2.30.9 34.9  5 498 (栗)藤岡健一
13 7 14  フェイムゲーム     セ 8 ルメール  59  2.31.0 34.8  4 456 (美)宗像義忠
14 8 15  リッジマン         牡 5 松岡正海  52  2.31.0 35.7 12 450 (栗)庄野靖志
15 4  7  ハッピーモーメント 牡 8 三浦皇成  54  2.31.1 35.5 15 506 (栗)角居勝彦
16 5  9  ブライトバローズ   牡 6 石橋脩    54  2.31.1 35.3 11 500 (美)堀宣行
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LAP : 7.3-11.4-11.5-12.7-12.4-12.0-12.0-12.1-12.0-11.8-11.4-11.3-11.8
通過:30.2-42.9-55.3-67.3  上り:70.4-58.3-46.3-34.5  平均:1F:11.98 / 3F:35.93
単勝   3 \1770 
複勝   3 \500 / 4 \520 / 8 \170 
枠連   2-2 \17770 (33) 
馬連   03-04 \19220 (54) 
ワイド 03-04 \3770 (44)/ 03-08 \1620 (16)/ 04-08 \1680 (18) 
馬単   03-04 \29280 (94) 
3連複 03-04-08 \23330 (82/560) 
3連単 03-04-08 \197190 (644/3360) 

ウインテンダネスは2枠3番から内ラチ沿いの好位を進み、直線で馬群を割ってメンバー4位の34.1秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分29秒7。ヴォージュが逃げて前半5F61.3秒のスローペース。前に行って早めに仕掛けた馬が惰性で粘り込みやすい馬場で前につけた馬が上位を独占。ウインテンダネスは直線でスペースがなく追いだしを待たされたが、狭いところを割ってスパッと抜け出し重賞初制覇を飾った。前走緑風Sを2分22秒9の好タイムで勝ったのはダテではないことを示した。デビューから26戦目に1000万条件を勝った馬が3走後にG2を制覇。父は8歳で天皇賞(秋)、マイルCSを制したカンパニー、祖母がエリザベス女王杯2着馬ブライトサンデー。奥手だった父の血が開花してきたか。今年の長距離G2は日経賞、日経賞、目黒記念とも前走1600万条件を勝った馬が制した。長距離路線のレベルは高くないのだろう。今後は休養して秋に備える予定。

ノーブルマーズは2、3番手からメンバー8位の34.4秒でしぶとく伸びて0.1秒差の2着。前に行って早めに仕掛けた馬が惰性で粘り込みやすい馬場と前残りの展開を味方につけたが、今年になってオープン入りしレースを使われながら少しずつパフォーマンスを引き上げている。前走メトロポリタンSは後半5Fが全て11秒台で57.8秒で走っている。今回はラスト4Fが全て11秒台。スローペースでラスト4、5Fを高速ラップでまとめて粘り込む持ち味をフルに発揮した。次走は宝塚記念に向かう予定。阪神芝2200mで昨年三田特別を2分11秒4で勝っている。目黒記念がフロックでないことを示せるか。

パフォーマプロミスは5番手からメンバー5位タイの34.2秒で伸びて0.1秒差の3着。好位で流れに乗り、あとひと押しがあればという内容だったが、伸び切れなかったのは久々の影響なのだろう。勝ち馬より2キロ、2着馬より1キロ重い56キロを背負っていたこともあるか。藤原英厩舎はG1前の前哨戦はお茶を濁す傾向がある。次走は宝塚記念。時期的に雨が降ることが多いが、パフォーマプロミスはステイゴールド産駒で渋った馬場をこなすタイプ。Mデムーロ騎手がキセキに騎乗するため乗り替わりになるが、馬場が渋ったら特に注意したい。

ポポカテペトルは2、3番手からメンバー9位タイの34.5秒で伸びて0.2秒差の4着。直線で先頭に立って見せ場を作ったが、ラスト100mで一杯になった。前走1600万条件を勝ったが、菊花賞3着の実績があるため、勝ったウインテンダネスより1キロ重い55キロで大外16番枠。そのあたりを考えると大きな差はない。デビューからずっと使ってきたため、今後はひと息入れる予定。4歳馬のため、降級して1600万条件に出走できる。



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