青葉賞
2018/4/28 東京競馬場 芝2400m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−1−2−2]で6連対。単勝1倍台は[2−0−0−1]、2倍台は[2−1−1−0]、3倍以上は[1−0−1−1]。前走勝った馬が単勝3倍以下なら[2−1−0−0]で堅実。2番人気は[1−1−1−7]で2連対、3番人気は[0−0−1−9]で連対なし。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が2連対。最近5年の馬連は305倍、49倍、11倍、19倍、7倍。13年に7−9番人気で大波乱になったが、最近3年は10倍台までに収まっている。

連対馬20頭のうち16頭が前走3着以内。前走4着以下から連対した4頭は前走弥生賞4、6、7着、スプリングS6着。穴で弥生賞、スプリングSで6着前後に負けた馬に注意。前走8着以下は[0−0−0−25]で3着以内がない。東京芝2400mの外枠はコースロスがあり不利。8枠は[1−0−3−23]で唯一連対したのは09年の1番人気アプレザンレーヴ。5番人気以内は[1−0−2−5]で1連対のみ。8枠に入った馬は脚質に関係なく不振。人気になっても割り引きが必要。(先週のフローラSは8枠の2頭が2、3着に入ったが・・・)

オブセッションは新馬(重)、シクラメン賞を2連勝。シクラメン賞は後方からメンバー最速の33.5秒で差し切り、1分45秒6のレコードで4馬身差で圧勝。前走弥生賞は中団の後ろにつけたが、4コーナーから直線で外に大きく膨れて7着。若さモロ出しでまともに走っていない。シルクレーシングで1億円で募集されたディープインパクト産駒。16年以降の重賞でルメール騎手&藤沢和厩舎のコンビは[10−2−3−7]、3番人気以内なら[9−2−2−5]。今年の重賞でルメール騎手は1番人気[3−1−0−1]、2番人気[1−1−1−2]、3番人気以下[0−0−1−6]。弥生賞から2ヶ月してどこまで馬体に芯が入ってくるか。

サトノソルタスは前走共同通信杯で中団からメンバー2位の33.3秒で伸びて0.1秒差の2着。エンジンが掛かるまで時間が掛かり、ムーア騎手がガツンと追って持ってきたが、最後は前にいたオウケンムーンと同じ脚色になった。堀厩舎のディープインパクト産駒でフラワーC2着馬パシフィックギャルの半弟。パドックでは馬体が幼く映ったが、キャリア1戦で重賞で連対したように素質が高いのだろう。久々のレースでどこまで馬体が成長してくるか。今年の重賞でMデムーロ騎手は1番人気[4−0−1−2]、2番人気[2−1−0−8]、3番人気以下[0−0−1−3]。先週のフローラSではサトノワルキューレで大外一気を決めている。

前走アザレア賞を勝ったスーパーフェザー、前走大寒桜賞を勝ったダノンマジェスティ、前走ゆきやなぎ賞2着のエタリオウ、前走未勝利戦を圧勝したディープインラヴ、共同通信杯4着馬ゴーフォザサミット、同5着馬カフジバンガード、前走山吹賞2着のダブルフラット、前走毎日杯4着のノストラダムスなど。スーパーフェザーはセレクトセールで2億8080万円で取り引きされたディープインパクト産駒。前走アザレア賞は中団からメンバー最速の33.6秒で差し切って2馬身半差で圧勝。距離を延ばしてパフォーマンスを引き上げた。過去10年でアザレア賞勝ち馬は[3−0−1−2]で現在3連勝中。友道厩舎はエタリオウと2頭出し。

ダノンマジェスティは新馬戦を圧勝し、きさらぎ賞で1番人気に支持されたが1.4秒差の9着に終わった。前走大寒桜賞は後方から上がってメンバー2位タイの35.2秒で差し切り2分17秒8で優勝。セレクトセールで2億3760万円で取り引きされたディープインパクト産駒。アルアインの全弟が頭角を現すか。エタリオウは[1−3−0−1]で前3走500万条件で2着。前走ゆきやなぎ賞は中団から早めに捲ってサトノワルキューレに半馬身差の2着。サトノワルキューレは先週のフローラSで大外一気を決めている。セレクトセールで9396万円で取り引きされたステイゴールド産駒。和田騎手からテン乗りの石橋脩騎手に乗り替わる。


レース回顧

2018年 4月28日(土) 2回東京3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第25回テレビ東京杯青葉賞
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定)  芝 2400m   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 5  9  ゴーフォザサミット 牡 3 蛯名正義  56  2.24.4 34.1  6 496 (美)藤沢和雄
2 7 15  エタリオウ         牡 3 石橋脩    56  2.24.7 34.6  7 450 (栗)友道康夫
3 5 10  スーパーフェザー   牡 3 福永祐一  56  2.24.7 34.0  1 470 (栗)友道康夫
4 8 17  モンテグロッソ     牡 3 北村宏司  56  2.25.0 35.0 14 500 (美)木村哲也
5 6 11  トラストケンシン   牡 3 柴田大知  56  2.25.0 35.0 12 456 (美)高橋文雅
6 8 18  サトノソルタス     牡 3 M.デム  56  2.25.0 34.6  3 480 (美)堀宣行
7 4  7  ミッキーポジション 牡 3 横山典弘  56  2.25.1 34.5 13 486 (美)菊沢隆徳
8 6 12  ダノンマジェスティ 牡 3 内田博幸  56  2.25.2 34.3  4 470 (栗)音無秀孝
9 1  1  カフジバンガード   牡 3 古川吉洋  56  2.25.2 34.9 10 478 (栗)松元茂樹
10 3  6  ディープインラヴ   牡 3 岩田康誠  56  2.25.5 35.5  5 464 (栗)矢作芳人
11 4  8  オブセッション     牡 3 ルメール  56  2.25.8 35.1  2 514 (美)藤沢和雄
12 7 13  ノストラダムス     牡 3 和田竜二  56  2.25.9 35.0 11 484 (栗)鈴木孝志
13 2  3  スズカテイオー     牡 3 田辺裕信  56  2.26.3 35.1  9 502 (栗)橋田満
14 1  2  ユウセイフラッシュ 牡 3 三浦皇成  56  2.26.6 35.5 15 454 (美)戸田博文
15 7 14  テトラルキア       牡 3 柴田善臣  56  2.26.6 35.2 18 478 (美)大和田成
16 3  5  マイネルサリューエ 牡 3 松岡正海  56  2.27.6 36.5 17 500 (美)上原博之
17 8 16  クレディブル       牡 3 大野拓弥  56  2.27.6 36.2 16 496 (美)萩原清
18 2  4  ダブルフラット     牡 3 戸崎圭太  56  2.28.1 37.7  8 488 (栗)角居勝彦
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LAP :13.2-11.2-11.8-12.2-12.4-12.7-12.3-12.2-12.0-11.6-11.1-11.7
通過:36.2-48.4-60.8-73.5  上り:70.9-58.6-46.4-34.4  平均:1F:12.03 / 3F:36.10
単勝   9 \1460 
複勝   9 \320 / 15 \410 / 10 \150 
枠連   5-7 \1710 (7) 
馬連   09-15 \10940 (35) 
ワイド 09-15 \2810 (34)/ 09-10 \890 (8)/ 10-15 \1080 (9) 
馬単   09-15 \19390 (65) 
3連複 09-10-15 \10910 (35/816) 
3連単 09-15-10 \101530 (329/4896) 

ゴーフォザサミットはスタートを決めて7番手につけ、直線で外に持ち出してメンバー2位の34.1秒で差し切って2馬身差で圧勝。勝ちタイムは2分24秒4.ディープインラヴが逃げて前半5F60.8秒。中盤に流れが緩んで後半5F58.6秒。中団より前につけて切れる脚を使った馬が有利な展開になった。ゴーフォザサミットは出遅れて共同通信杯4着(上がり1位33.2秒)、スプリングS7着(上がり2位34.4秒)に終わったが、乗り替わった蛯名騎手がスタートを決めて好位の内で流れに乗り末脚の威力を引き出した。これで蛯名騎手は11年以降の青葉賞で[3−2−0−2]。この勝利で27年連続でJRA重賞勝利となった。藤沢和調教師はダービー2連覇の夢をつないだ。蛯名騎手はダービーでフェノーメノ、イスラボニータで2着があるが、まだダービーを勝っていない。青葉賞からまだダービー馬は出てないが、蛯名騎手がそれを覆してダービージョッキーになれるのかどうか、今からレースが楽しみだ。

エタリオウは外枠スタートから好位につけ、直線入り口で先頭に立ち、メンバー5位タイの34.6秒で最後までしぶとく伸びて0.3秒差の2着。直線で外から同厩のスーパーフェザーに迫られたが、何とかハナ差で凌ぎ切ってダービー出走権を手にした。前走ゆきやなぎ賞は中団から早めに捲ってラスト4Fを全て11秒台のラップでまとめ、サトノワルキューレに0.1秒差の2着に入った馬。サトノワルキューレは次走フローラSで大外一気を決めている。芝2400mを2回使って末脚の持続力を磨いてきたが、東京芝2400mで一気にパフォーマンスを引き上げた。前走10キロ減った馬体がさらに6キロ減っていた。次走のダービーは馬体を維持できるかがポイントになる。

スーパーフェザーは中団の外からメンバー最速の34.0秒で伸びて0.3秒差の3着。直線でエタリオウを交わす勢いで伸びてきたが、最後は脚色が一緒になった。ゴール前では福永騎手よりエタリオウの石橋脩騎手の方が目一杯に追っていた。ハナ差はその差か。ダービーの出走権を獲れなったため、今後はひと息入れて秋の菊花賞を目指すことになりそうだ。

トラストケンシンは2番手からメンバー8位タイの35.0秒で上がって0.6秒差の5着。これまでは追い込むレースをしていたが、今回は2番手から粘り込んでしぶとさを見せた。最後は切れ負けしたが、パドックで馬体の造りが目立った。父ハーツクライ、母の父エルコンドルパサー。素質が開花すれば、菊花賞路線に乗ってくるのではないか。

サトノソルタスは大外枠から後方を進み、向こう正面で7番手に押し上げ、直線で外からしぶとく伸びて0.6秒差の6着。向こう正面から仕掛けていい脚を長く使ったが、不利な大外枠で前半の位置取りが悪くなったことが堪えた。まだ馬が子供でフワフワしているが素質は高い。これから馬体がしっかりしてくれば走ってくる。



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