中山牝馬S
2018/3/10 中山競馬場 芝1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−2−1−6]で3連対。13年まで連対がなかったが、14年以降は[1−2−0−1]で連対率75%。2番人気は[0−1−0−9]、3番人気は[1−0−1−8]で各1連対。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が5連対。人気薄が半数を占める。最近3年は5番人気以内で決着したが、トリッキーな中山内回りのハンデ戦で荒れるときは極端に荒れる傾向がある。

52キロ以下は[0−3−1−33]で未勝利。53キロは[5−2−3−33]、54キロは[3−4−1−20]で計14連対。53、54キロが勝つことが多い。56キロ以上は[2−2−2−15]、1番人気なら[0−2−1−0]。過去10年馬連が3番人気以内で決着したことがない。9年で6番人気以下が3着以内、6年で10番人気以下が3着以内に入っている。3連単は大波乱に注意。

マキシマムドパリは昨年愛知杯、マーメイドSを優勝。芝1800mは[2−1−3−2]で小回りコースをこなすタイプ。これまで56キロでは[0−0−2−2]で愛知杯3着、エリザベス女王杯4着。56キロを背負うと詰めが甘くなるだけに藤岡佑騎手がそこをどうクリアさせるかがカギ。トーセンビクトリーは芝1800m[4−2−3−3]で中山牝馬S1着、クイーンS2着がある。右回り、良馬場の芝1800mでは[3−2−3−0]。56キロではマーメイドS9着、エリザベス女王杯10着。56キロの克服がカギ。

エテルナミノルは前走愛知杯で重賞初制覇。芝1800mは[2−2−0−4]で垂水S(1600万)で1分44秒7で走ってシルバーステートに0.2秒差の2着がある。中山芝ではフラワーC5着、ターコイズS5、7着。前走より2キロ増の56キロを背負う。フロンテアクイーンは前走ターコイズSでミスパンテールにクビ差の2着。中山芝は[1−3−1−2]、中山芝1800mは[1−0−0−1]で昨年の中山牝馬Sは0.3秒差の8着に負けている。ハンデは前走から1キロ増の54キロ。昨年の中山牝馬Sは外枠だった。

昨年のローズS2着馬カワキタエンカ、愛知杯2着馬レイホーロマンス、同6着馬シャルール、ワンブレスアウェイ、昨年のディセンバーS2着馬ゲッカコウ、前走京都牝馬S4着のエンジェルフェイスなど。カワキタエンカは芝1800m[2−2−0−0]。ローズSではリスグラシュー、モズカッチャンを完封した。前走洛陽S10着は不甲斐なかったが、叩き2戦目でどこまで変わってくるか。ゲッカコウは中山芝1800m[1−2−2−0]でフラワーC、ディセンバーSで2着がある。その2戦と同じ54キロで出走できる。


レース回顧

2018年 3月10日(土) 2回中山5日  天候: 晴   馬場状態:稍重
11R  第36回ローレル競馬場賞中山牝馬S
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (牝)(国際)[指定]  芝 1800m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 14  カワキタエンカ     牝 4 池添謙一  53  1.49.0 35.4  6 460 (栗)浜田多実
2 4  6  フロンテアクイーン 牝 5 北村宏司  54  1.49.1 35.1  2 474 (美)国枝栄
3 6 10  レイホーロマンス   牝 5 岩崎翼    52  1.49.3 34.5  9 408 (栗)橋田満
4 2  2  トーセンビクトリー 牝 6 田辺裕信  56  1.49.3 35.0  3 470 (栗)角居勝彦
5 7 12  ブラックオニキス   牝 4 松岡正海  53  1.49.4 35.2 13 422 (美)加藤和宏
6 5  8  ゲッカコウ         牝 5 柴田大知  54  1.49.4 35.4 10 474 (美)高橋義博
7 4  5  キンショーユキヒメ 牝 5 蛯名正義  53  1.49.5 35.1  8 512 (栗)中村均
8 5  7  エンジェルフェイス 牝 5 三浦皇成  54  1.49.5 35.7  7 502 (栗)藤原英昭
9 3  3  バンゴール         牝 6 石橋脩    53  1.49.6 34.6 11 438 (美)尾関知人
10 1  1  エテルナミノル     牝 5 四位洋文  56  1.49.6 34.9  5 454 (栗)本田優
11 7 11  ワンブレスアウェイ 牝 5 戸崎圭太  54  1.49.6 35.0  4 484 (美)古賀慎明
12 3  4  マキシマムドパリ   牝 6 藤岡佑介  56  1.49.7 35.2  1 450 (栗)松元茂樹
13 6  9  シャルール         牝 6 内田博幸  54  1.50.0 35.3 12 468 (栗)松永幹夫
14 8 13  オートクレール     牝 7 黛弘人    53  1.50.5 36.1 14 436 (美)中野栄治
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LAP :12.5-12.1-12.3-12.3-12.1-12.3-12.0-11.5-11.9
通過:36.9-49.2-61.3-73.6  上り:72.1-59.8-47.7-35.4  平均:1F:12.11 / 3F:36.33
単勝   14 \820 
複勝   14 \280 / 6 \190 / 10 \510 
枠連   4-8 \1740 (9) 
馬連   06-14 \1940 (6) 
ワイド 06-14 \890 (8)/ 10-14 \2810 (37)/ 06-10 \1250 (15) 
馬単   14-06 \4260 (17) 
3連複 06-10-14 \11120 (42/364) 
3連単 14-06-10 \50360 (181/2184) 

カワキタエンカは大外枠からハナを切ってマイペースで進め、上がりを35.4秒(11位タイ)でまとめて1分49秒0でレースを制した。稍重で前半5F61.3秒の緩い流れで前残りになった。道中は12.0〜12.3秒で極端にラップを落とすことなく進め、平均ペースでバテない持ち味を横山典騎手が上手く引き出した。前走洛陽S10着は不甲斐なかったが、中山牝馬Sのハンデを意識した面もあるのだろう。昨年のローズSで逃げてリスグラシュー、モズカッチャンを完封して2着に粘ったのは、やはりダテではなかった。これで芝1800mは[3−2−0−0]、叩き2戦目は[2−1−0−0]。今回は芝1800m、叩き2戦目と激走の条件が揃っていた。次走は中山牝馬Sと関連性が強い福島牝馬Sに向かうことになりそうだ。

フロンテアクイーンはスタートを決めて内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー6位タイの35.1秒でまとめて半馬身差の2着。スローで前残りになるとみた北村宏騎手がいつもより前につけ、内ラチ沿いをロスなく回って持ってきた。パドックでイレ込むタイプだが、今回はそれほどテンションが高くなかった。ここにきて馬体に厚みが増し、パワーアップしてきている。芝1800mは[2−3−0−1]で安定して走っている。次走は昨年クビ差の2着に入った福島牝馬Sで重賞初制覇を目指すことになりそうだ。

レイホーロマンスは後方からメンバー最速の34.5秒で大外から追い込んで0.3秒差の3着。差し追い込み馬が伸びあぐねる中、この馬だけが伸びてきた。前走愛知杯でも最速上がりを繰り出して2着に突っ込んでいる。前走愛知杯は51キロで2着。今回は52キロで3着。ハンデ重賞で軽ハンデで激走した馬は一気にハンデが重くならず、再度激走することが多い。馬体が12キロ減って少し細くなり408キロ。小柄な牝馬だが、タフな馬場をこなすタイプ。半兄にスズカデヴィアス。牝馬限定のハンデ重賞で注意したい。

トーセンビクトリーは内枠スタートから5番手につけたが、直線で伸び切れず0.3秒差の4着。好位置につけたが、直線で伸び切れなかったのは稍重の馬場でトップハンデ56キロが堪えたのではないか。昨年の中山牝馬Sを勝ったが、今回より3キロ軽い53キロだった。芝1800mは[4−2−3−4]でベストの距離。次走の福島牝馬Sに向かうことになりそうだ。

ゲッカコウは4番手につけたが、直線で伸び切れず0.4秒差の6着。直線で一瞬見せ場を作ったが、そこからひと伸びがなかった。これまで7回の連対は全て良馬場だけに稍重の緩い馬場が影響したのだろう。昨年のディセンバーSではマイネルハニーに0.1秒差の2着に入り、3着グレーターロンドンを完封している。良馬場なら牝馬限定重賞で激走があってもおかしくない。



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